秋から冬にかけてオレンジ色に色づく柿を干して作られる「干し柿」は、
日本や中国の代表的なドライフルーツですね。
「干し柿」の原材料となる柿は、
いわゆる「渋柿」が使われます。
渋柿は、
渋み成分のタンニンを多く含んでいるため「渋柿」と呼ばれていますが、
実は元々の糖度が14度～17度ぐらいあります。
そこで、
渋み成分が多く含まれる皮を剥いて干して乾燥させると、
渋味と水分が抜かれて、糖分が凝縮されて甘味を強く感じる様になるのです。
一言に「干し柿」とはいっても、
実は、乾燥の仕方、水分含有量、柿の品種、生産地等の色んな条件によって
品種や商品名が変わってきます。
「干し柿」には、大きく分けて「あんぽ柿」と「枯露柿（コロ柿）」
と呼ばれるものがあります。
「あんぽ柿」
「あんぽ柿」は水分が50％前後含まれていて果肉が柔らかく
甘味も強く「とろみ感」があります。
表面には白い粉がない、半生タイプの干し柿ですね。
原材料には、
大粒で柔らかい干し柿専用の蜂屋柿（はちやかき）や平核無柿（ひらたねなし）
といった種類の柿が使われて、福島県産のほか、奈良県産、和歌山県産があります。
「枯露柿（コロ柿）」
「枯露柿（コロ柿）」は、水分含有量が20％～30％ほどで
食感は羊羹のようにもっちり・ねっとりとしています。
よく乾燥して表面に白い粉が出ているのが特徴です。
原材料には、
小ぶりで固めの市田柿や大ぶり甲州百目（こうしゅうひゃくめ）という柿が
使われて、主に長野県産や山梨県産があります。
「干し柿」の嬉しい栄養効果
「柿が赤くなれば医者は青くなる」ということわざがあるように、
柿はビタミン・ミネラル、食物繊維などの栄養素を多く含んでいます。
「干し柿」は、水分が少ないので水溶性のビタミンであるビタミンCは
生の柿に比べると少なくなってしまいますが、
その代わりに脂溶性のビタミンであるビタミンA（ベータカロテンを含む）は
凝縮されて生の柿の数倍になります。
ベータカロテンを含むビタミンAには、粘膜や皮膚を保護する
抗酸化作用があるため肌の乾燥や風邪予防にも役に立ちます。
また、「干し柿」には、ブルーベリー、イチジクに次いで多くの
食物繊維が含まれています。
食物繊維には、コレステロールの抑制やスムーズな排便による便秘改善、
血圧を下げる効果、大腸がんのリスク低下、糖尿病の予防など
さまざまな効果が認められています。
さらに、含まれる水分が少ないので体を冷やすことがなく、
相性抜群の温かい緑茶と一緒に食べれば、
「干し柿」の凝縮された甘さと相まって体が温まりますよね。
秋冬には、美容に良し、健康に良しの美味しい「干し柿」がおすすめですよ！
ぜひドライフルーツの「干し柿」を食べて
元気に若々しく過ごしましょう！
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